小野くんのライブを拝見するのは、今回で3度目。彼自身ライブの本数は決して多くないと思うので我ながらまずまずの出席率だ。2011伝説の京都ネオアコサミットにはじまり、2015熊本ぺいあのぷらす、2018東京 ブルーベリー20周年アニバーサリーと重要視すべきイベントには決まって小野くんの姿がある。そして回を追う毎にAlvysingerは格段と進化しつづけている。

卓越したソングライティングの技量と爽やかなルックスは、さながら小沢健二や堂島孝平、星野源といったところか。しかしながら彼の一番の魅力は、そういった表層的なタレント性の一切をひっくり返したところにある。
泥臭さい反骨心、適度に距離を置いた独自のマナー。そして破壊。
時に熱く、時にシニカルに相反する2つのテーゼが交錯する。

ギターこそ壊さないが小野君にはクラッシュと同質のスピリットを感じる。たとえそれが瀟洒なシティーポップであったとしてもAlvysingerの源流はパンクだ。定義づけはナンセンスだし意見は多様であっていいと思うが、ネオアコとは元来そういった斜に構えた感性の産物ではないだろうか?小野くんにはこれからも他に迎合することなく新しい道を切り開いてもらいたいと切に願う。
Chelsea Girls 広瀬 陽一
♪ all for our tears ♪
冒頭のモノローグからその後の展開、アレンジに至るまでペイル・ファウンテンテンズの名曲 reach を想起せずにはいられない。ブルーベリー限定でカセット発売された初期の名作にしてAlvysingerの最高傑作。全編に渡ってマイケル・ヘッド節が炸裂する。
♪ love ♪
スタイル・カウンシルの7インチB面に収録されてそうな秀逸曲。或いはカメラ・トークのアウトテイクといった感じ。大胆な日本語詞に挑んだ小野くんの手腕に感服。
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